現地時間、11月10日に第66回グラミー賞ノミネートアーティストが発表されました。主要3部門を含む9部門でエントリーのSZA(シザ)。ジョン・バティステ、ビリー・アイリッシュ、オリビア・ロドリゴ、マイリー・サイラスは6部門でノミネート。
グラミー賞とは世界でもっとも権威のある音楽賞とされており、アーティストとして受賞することは世界的に認められた証となります。KPOP勢は過去には、BTSが3年連続グラミー賞へのノミネートを果たしましたが、受賞することはできませんでした。
ここでは第66回グラミー賞を受賞するアーティストを予想したいと思います。
主要3部門にノミネートされたシザ
主要3部門ノミネートにノミネートしたアーティストから受賞予想者を選びたいと思います。テイラーは別記事でご紹介しますのでまずは、シザ、オリビアロドリゴについてお話していきましょう。
受賞レース有力候補シザ
では、早速、NewJeansのライバル達の楽曲を中心にご紹介していきましょう。まず受賞レースの筆頭にあげられるのが、9部門にエントリーしているSZA(シザ)です。
SZA(シザ)
シザプロフィール紹介
米国ニュージャージー育ちのシンガーソングライター。SZA(シザ)は、シャーデー、ローリン・ヒル、ビョークなどに影響を受け、ウータンクランへのリスペクトからみずからをシザ(SZA)と名付けた。もう、好きなアーティストがまるかぶりで、僕も彼女を愛せずにはいられません。シャーデー姉さんを聴いて育ったなんて羨ましい。だから僕も楽曲好きになったのかな。
グラミー賞過去のノミネート
グラミー賞のエントリー実績では、2018年、第60回グラミー賞で主要部門の「最優秀新人賞」に加え、「最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム」「最優秀R&Bパフォーマンス」「最優秀R&B楽曲」「最優秀ラップ/歌唱パフォーマンス」の合計5部門にノミネート。
グラミー賞過去の受賞歴
2022年第64回グラミー賞では、ドージャキャットの楽曲「Kiss Me More」で、ベストポップデュオグループ部門で受賞している。ソロではまだ受賞はしてません。
それでは
SZA(シザ)「Kill Bill」を聴いてください。
Kill Billはベッドルームポップで飽きない
聴いた感想としては、R&Bのドラムビートを踏襲しつつも、ベッドルームポップ特有の浮遊感があって、気分がリラックスできます。シザのボーカル、何度聴いても飽きないです。
R&Bのビートでシザを感じる曲を紹介
僕が好きな曲で、似たようなビート感のものあったので聴いてください。
それでは聴いてください
ダリル&オーツ Daryl Hall & John Oates 「 I Can't Go For That (No Can Do)」
さびに入る前に「溜め」の「ああー」という部分、SZAもサビ前の「溜め」があってこれが気持ちよく感じるじゃないかと思ってます。いやー久しぶりに、ダリル&ホール聴きましたがビートボックス感があっていいですね。サックスパートがアーバン、都会のニューヨークや東京を感じさせます。あっ、シザの解説でしたね。
話を戻しましょう
シザの音楽ジャンルはR&B
SZA(シザ)はR&BとカテゴライズされがちというかR&Bなんだけど、正確にはR&Bをベースにしつつ、特定のジャンルに収まらないアーティスト。楽曲のプロデューサーには、ロブ・バイセルとカーター・ラングの2名体制で、SZA(シザ)の楽曲を制作。この曲以外も名曲揃いなんで、気になった方はアルバムの「SOS」聴いてみてくださいね。
NewJeansにはR&B専門家が必要
NewJeansがこの楽曲や世界観に合うとは思えないですし、同じ土俵で戦っては勝てない気がしました。学びとしては、R&Bとエレクトロサウンドの融合、ボーカルの気持ちよさあたりでしょうか。ニュジ側にも250(イオゴン)やイルヴァがいるので問題ないですが、R&Bの楽曲制作における専門家がひとり必要かと感じました。
受賞者予想二人目の候補オリビアロドリゴ
もうひとり、受賞レースの強敵がいるので紹介します。NewJeansにとってはこちらのほうがライバルになってきそうな相手です。
それでは聴いてください。
オリビア・ロドリゴ「 vampire」
プロフィール紹介
オリビアロドリゴは米国ロサンゼルス在住のシンガー・ソングライター。
2021年1月デビュー、「drivers license(ドライバーズ・ライセンス)」は、全米、全英シングルチャートで1位を獲得。Apple Musicチャート88ヵ国で1位、Spotifyチャートで33ヵ国で1位というとんでもない記録を作っている。デビューから全米シングルチャート8週連続1位は史上初の記録となる。
過去のグラミー賞受賞歴
さらに、「drivers license(ドライバーズ・ライセンス)」は2021年で初めて史上最速、10億回再生を突破した楽曲である。第64回グラミー賞では、3部門で受賞(最優秀新人賞、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞)している。
オリビアロドリゴ本人が楽曲制作
もう、グラミー賞を取る為に生まれたアーティストといってよいだろう。
オリビア・ロドリゴ本人が楽曲を制作していることもあり、世界観を完全に自分のものにしているところがKPOPアーティストと大きく異なる点だ。さらにオリビアの楽曲の特徴をあげるとするとプロデューサーのダンニグロの貢献によるところが大きい。
ここでダンニグロがプロデュースしているコナン・グレイの楽曲を紹介したい。
それでは、聴いてください。
コナン・グレイ「People Watching」
オリビアの曲はダンニグロの影響が大きい
コナン・グレイ「People Watching」には、コナンの親友オリヴィア・ロドリゴのプロデューサーであり、「drivers license」などヒット曲を含めたほとんどの曲をオリヴィアと共作しているダンニグロがプロデュースと作曲で参加している。曲を聴いてダンニグロ感を感じてもらえただろうか。
ダンニグロの特徴はビアノの旋律
ピアノの旋律でストーリーが展開されていき、サビで盛り上がり、エンディングに向けて畳み掛けるように展開されていくのがダンニグロ感と僕が勝手に呼んでいるだ。
オリビアロドリゴにもボルチモアクラブが入る
サビから入ってくるドラムのビート、NewJeansの楽曲解説で紹介したボルチモアクラブ特有のビートだ。サビ前に入るバスドラムも特徴がある。ビートが入ることによって、前半と後半が印象が変わってくるから不思議だ。ドラムとビアノのビートが刻む音が、心臓のドキドキを感じさせて物語が盛り上がっていくのを感じる。ダンニグロなかなかの策士だ。
NewJeansに足りないのはストーリー性
では、NewJeansの楽曲にこれがないかと言うと、ボルチモアクラブやジャージークラブのビートが入っているのであると言える。
足りないのはピアノやギターなどの感情を司るエモーショナルな物語展開だ。踊れる楽曲を中心にリリースしているので難しいかもしれないが、NewJeansにとって米国で戦っていくには今後R&Bの専門家と同様に、楽曲に物語を落とし込んでいけるプロデューサーが必要となってくるとミンヒジン代表に伝えたい。
以上、第66回グラミー賞受賞レース展開と、KPOPの違いについてお話しました。
年間最優秀レコード
ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For?」
ボーイジーニアス「Not Strong Enough」
ジョン・バティステ 「Worship」
マイリー・サイラス「Flowers」
オリヴィア・ロドリゴ「vampire」
SZA「Kill Bill」
テイラー・スウィフト「Anti-Hero」
ヴィクトリア・モネ「On My Mama」
年間最優秀アルバム
ボーイジーニアス『the record』
ジャネール・モネイ『The Age of Pleasure』
ジョン・バティステ『World Music Radio』
ラナ・デル・レイ『Did you know that there's a tunnel under Ocean Blvd』
マイリー・サイラス『Endless Summer Vacation』
オリヴィア・ロドリゴ『GUTS』
SZA『SOS』
テイラー・スウィフト『Midnights』
年間最優秀楽曲
ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For?」
デュア・リパ「Dance The Night」
ジョン・バティステ 「Butterfly」
ラナ・デル・レイ「A&W」
マイリー・サイラス「Flowers」
オリヴィア・ロドリゴ「vampire」
SZA「Kill Bill」
テイラー・スウィフト「Anti-Hero」